ネットニュースで流れてきた話題ではあるが、ちょっといろいろ気になったので調べてみた。
それは、伊・ローマ中心部にあるサン・ロレンツォ・イン・ルチーナ聖堂で、修復されたフレスコ画の天使の顔が、ジョルジャ・メローニ首相に酷似しているとして物議を醸した、という内容である。
このサン・ロレンツォ・イン・ルチーナ聖堂というのは、440年に最初に建築されてはいるものの、何度か再建を繰り返されていて、17世紀に全面的に改修されている。さらに内装の修復などもされたりしてはいるが、まあ、それなりに歴史のある教会であることは、間違いないだろう。
修復でやらかした事例で思い出されるのは、2012年、当時82歳の女性によって修復前の面影がみじんも感じられない出来になった【この人を見よ】であるが、他にも修復の失敗事例が連続して報道された影響もあって、スペインの独壇場というイメージがあった。
ちなみに、修復した女性は2025年12月29日に亡くなったそうである。享年94歳。
で、今回の修復であるが、そもそも2000年に制作されたウンベルト2世の胸像の脇に描かれた天使の絵画の修復作業、ということで、文化財的にはそこまで価値のあるものとはみなされていなかったらしい。修復に携わった男性も無償ボランティアだったという。
が、騒動に発展してしまい、ローマ教区は『直ちに必要な調査を開始する』と発表。問題の絵画はその後、顔の部分が塗りつぶされてしまった。
フレスコ画が四半世紀程度で修復が必要になるのだろうか? と思っていたが、どうも、2023年に水害に見舞われ、その際にフレスコ画が損傷したらしい。そして、割と最近のものであり、オリジナルを描いた画家か、その弟子にでも任せたらいいのではないかと思ったのだが、その辺が書かれた記事は見つけられなかった。
現地では、教会の壁画の修復を無償で引き受けた人物が、現職首相のファンアートを描いてしまった、という見方がされているようである。
教会の壁画が実はファンアート。
確か、ラファエロの【アテネの学堂】もそんな感じだった。ミケランジェロにダ・ヴィンチ。さらには、ちゃっかり自身と愛人の顔も描いているとか、いないとか……。あれは、当時、怒られなかったのだろうか?