『「夢を語っても人は動かない」サイバー藤田晋会長の「やる気の引き出し方」がぐうの音も出ない正論だった』というネット記事を読んだ。
だろうね、というのが、一読した時の感想である。
「絶対に成功してやる」よりも、「失敗できない」の方が、人を追い込む。
成功した人はそれを実感しているから、自分自身も含めて人を動かすことができるのだろう。ブラック企業が減らないわけである。
ただ、残念ながら、人は失敗するのである。
失敗することを否定してしまうと、どうなるのか?
失敗を隠蔽し、より大きな、「取り返しがつかない失敗」へと繋がってしまう。
成功した人に語って欲しいのは、どちらかというと、失敗した時のリカバリーについてである。
おそらく、「取り返しがつかない失敗」に至るまでに出てしまう無数の「つまらない失敗」を許容できず、その都度、切り捨ててしまっていたのなら、大きな成功も得られないだろう。
少子化という問題も、「失敗できない」という空気の影響があるように思う。
結局は別人格である子の行動を、完全に制御できるわけがない。そして、本来は、失敗を繰り返しながら、子は成長するものである。
日本が特にそうなのか、他国も結局同じなのかは、よく分からないが、近年、ネットが普及してから、特に、他人の失敗を許せない風潮が強まっているように感じる。
自分自身の失敗ならばまだしも、制御しきれなかった子の失敗で、人生が詰んでしまっては堪らない。それなら、リスクは回避した方がよい……。
SNSの制限を開始した各国の動きは、ひょっとしたら、「つまらない失敗」を許せない世界から、子と親を守るための必然なのかもしれない。
成功した人は、「つまらない失敗」に対して、どう向き合ってきたのだろうか?
特にSNSと関連深い業種の方だからこそ、インタビュアーには、「失敗できない」空気の中で失敗してしまったら、どうするのか? というところまで引き出してくれたらよかったのに、と感じた次第である。