昨年に話題になっていた旧香川県立体育館。その後どうなったのかと思っていたら、結局、今年4月に解体工事着工となったという。
「体育館」としては失敗作だったらしい、とは聞いていたので(中央部の天井が低すぎて、バレーボールで天井にボールが当たってしまう等)、修復して使い続けていくという選択肢は無かったのだろうと推測されるが、「丹下健三設計」というネームバリューで、別用途を考える話は一応あったようだ。
が、保存の話は、いまいち盛り上がらずに、消えることになった。
一方で、箱木家住宅と旧古井家住宅が国宝に指定される見込みとなった。
旧古井家住宅の方はよく知らないのだが、箱木家住宅の方は、以前に藤森センセと山口画伯の『日本建築集中講義』で読んだことがあったので、知っていた。
その内容から、正直、これを国宝にするという流れになるとは想像だにしていなかった。箱木家は中世の地侍の家で、ダムの建設に伴って、昭和52年から54年にかけて、70メートル南東へ移築復元されているのだが、その際、元の建物とはだいぶ違った形になってしまっているらしいのだ。藤森センセは、その辺をはっきり言っちゃう方なので、「復元」に問題があることも、はっきり書かれていた。移築前の写真と模型と現在の形が違っていて、『ああ、復元って一体?!』の状態。それでも使われている部材の放射性炭素年代測定で14世紀頃のものということが分かったので、価値はあるということなのか。
『日本建築集中講義』は2013年に出された本なので、もう10年以上前だが、その時点で、かなりカビ臭くなっていたようなので、使われなくなった家というのは、やっぱり保存が難しいのだろう。今、国宝に指定しておかないと、もう持たないと判断されたのかもしれない。文化財保護用燻蒸機「スーパーケムラー」が活躍してくれるのだろう。
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