3月の熱海旅行。記憶が確かなうちに記録したいと考えていたのに、既に4月も半分が終わってしまった。時間が過ぎるのは速い。
前にも書いたが、熱海についての知識も情報もほとんど持っていなくて、旅行プランは、同行者に、ほぼ丸投げした。それでも何かアイデアは? と問われたので、MOMAみたいな名前の美術館があったような気がする、と答えたら、あっさりと行程に組み込まれたのだった。
自分も同行者2人も、あやふやながら名前と、どうやら宗教団体の美術館らしいということは知っていた。あとは、尾形光琳の「紅白梅図屏風」を所有しているということくらいだろうか。
宗教団体はお金があるということなのだろう。カトリックにおける宗教画や仏教における仏像など、宗教と美術には密接な関係があるのも確かだが、どうも新興宗教系は、教祖の趣味としてのコレクションの意味合いが強いような気がするのは、偏見だろうか?
で、MOMAならぬ、MOA美術館なのだが、Wikipedia によると、世界救世教という宗教団体の教祖の岡田茂吉氏の名前から、「Mokichi Okada Association」の頭文字を取ったということだった。そして、箱根美術館も同じ、宗教団体の美術館らしい。
熱海は、かなり急な坂の多い町なのだが、この美術館も、山道の上の方に立地していて、中心部から歩いて行くのはほぼ無理で、自分たちも、JR熱海駅前からタクシーを使った。
美術館自体は1982年に開館しているらしいが、おそらく、現在の建物は改築されたものと思われ、美術館というより、テーマパークのアトラクションを思わせる内部であった。あまり芸術的ではない照明の中、ひたすらエスカレータで上昇していると、間違った選択をしてしまった気まずい雰囲気が漂った。
3月ということで、春休みの学生と思しき若い観光客たちも多かったが、完全に、撮影スポットとしての場と化していた。特に、中間地点にあった巨大な万華鏡のようなスペースでは、撮影のためのちょっとした順番待ちができていた。
そして、結局、「紅白梅図屏風」の展示は数日前に終了していたという事実を知って、さらに残念な気分に陥ったのだった。一応、 野々村仁清の藤の壺「色絵藤花文茶壺」を見ることはできたのだが、企画展として展示されていた浮世絵の方は、あまり印象に残らなかった。
内部に茶室や能舞台があったり、屋外へ出ることができて、日本庭園や日本家屋の並ぶ場所を散策できるようになっているところは悪くなかったが、展示室が分かりにくく、導線も微妙な感じで、無駄に歩き回ることになったのも疲労感を増す結果になってしまったように思う。
美術館はシンプルな方が、楽しめるようだ。